別れさせ屋黎明期(20年前のこと)ー 独立 後編 ー

どんな質問にも答えてくれるアクアグローバルサポート 藤木社長。

社員として探偵事務所に所属していた頃の話から、独立までを追いかけてきました。今回は独立後、初の依頼を振り返ります。

そこにはアクアグローバルサポートの本質がありました。

 

 

>初めての依頼はどのような内容だったのですか?

工作の初依頼はKさんという方。
Kさんは結婚していて、不倫相手の女性がいたんだけど何かの原因でその人に嫌われて振られちゃったんだよね。それで、離婚して不倫相手とやり直したいという復縁依頼。
すごく独特な物の見方をする人で、偏った考え方を持っている極端な人だった。29歳くらいの若い人で、初めてのお客様だったから乗ってた車まで覚えてる。
 
 
>偏った考え方とは?

自分が「こう」と思ったらもう…、そこから抜け出せなくなって視野がものすごく狭くなる人だった。俯瞰で物が見れないから、そういう所に問題があったんだよね。
最初は難航した。人の話が入っていかないから。

依頼者さんと親しくなると、なぜ別れたのか、その人にどういう問題点があるか嫌でもわかってきちゃうじゃない。それを変えることが成功には絶対必要。そう伝えるんだけど、それを受け入れられない人が多いんだよね。依頼者さん本人を変える作業はすごくパワーが要るし、当時は難しかった。
 
 
>その工程って、前職(下積み時代)では無かったですよね?

うん、本人に対してはもうノータッチ。
本来、「成功」を突き詰めたらそこは避けて通れないんだよ。だって嫌われる理由があって振られてるわけだから、変わらなきゃいくら言っても復縁できない。口だけじゃなく態度で示して相手から「よりを戻したい!」と思わせないといけないわけだから。

大体の人って細い糸にすがって、なんとか引き戻そうとするんだけれど、まあ…切れるか切られるか。そうならないようにするには自分から断ち切る勇気も必要だし、その方が復縁できる可能性が高い。復縁工作において、依頼者さんの問題ケア、改善というのが最重要項目だね。
 
 
>Kさんの問題は改善できたのですか?

それが映画みたいな話なんだけど、依頼中にKさんに脳腫瘍が見つかって。突然真っ青な意気消沈した顔で事務所に来たんだよね。
「手術しても3ヶ月〜半年しかもたないみたいで、死にます」って。
本当にビックリした。というか時間無いじゃん!って、その前に依頼成功させないと。

それですごく勉強になったけど、人間命懸かったら9割8分のことはできるね。「死ぬ」って開き直れるんだろうね。悔い残して死ぬより復縁して死んだほうが良いでしょ、気持ち入れ替えましょうよって話をして。状況が状況だけに本人も話し聞けるんだよね。そこからすっごい変わった!顔つきから別人みたいに変わった。生き生きして発言も前向きだし「あれ?これ死なないんじゃない?(笑)」って専務と言ってた程。そしたら本当に治っちゃって、病は気からって間違いないね。
 
 
>復縁は成功したのですか?

その後、ファミレスで不倫相手と偶然再会するっていう工作をやったの。
そしたらもうその時点でKさん自身が変わり過ぎてて「何でこんな人と復縁したかったんだろう…」って相手に魅力を感じなくなってたんだよね。そこまで突き抜けちゃって。それで結局奥さんとやり直すことにしたの。当初の依頼要望とは違う結果になったけれど、本当に喜んでくれた。その後もお土産持って定期的に事務所に遊びに来てくれて。
 
 
>依頼通りにすることが、必ずしも正解ではないってことですね!

それはこの一件で非常に勉強になった。失敗したけど成功した。
その時「コレだ!」って思ったの。

別れさせ屋に依頼するほどの精神状態って、考えてみて。自分でも本当はどうしたいのか見失っている場合だってある。
「その時の要望」は「その時の依頼者さん」からすれば本心なんだろうけれど、時間が経てば変わる可能性もあるし、そこでとことん話を聞いて導いてあげることが重要なんだ。
 
本人にとっての幸せ、ゴールはどこが一番良いのだろうかと考える必要がある。言葉通り真に受けるのではなく、本人も気が付いていない本当の幸せを見つけてあげる、そういう言い方すると痴がましく聞こえるけど、そうでなきゃいけないと思った。
うちのスタッフも同じ気持ちでやってくれてるから、安心して任せてる。
 
 
>自分の幸せに気が付いていないケースは多いのですか?

それはみんな常に模索してるんじゃない?それって永遠にその繰り返しだと思う。
人生だってそうじゃん、この選択に間違いは無い!って本気で思ってる人は俺ぐらいだよ(笑)マジで迷いのないヤツって(笑)

こいうことを本気で考えてる会社は間違いなく無いと思うね。
ここまで突き詰めてる会社は同じ業界で絶対にない自信がある。
だから同じ種として見られたくないってこと。
 
 
今回のストーリーは、アクアグローバルサポートのスタンスがよくわかるお話でした。
別れさせ屋であって、別れさせ屋ではない。その正体は「世の中の常識やモラルも取っ払って、一緒に幸せを考えてくれるカウンセラー」でした。